自転車のブレーキレバーを握っても、ブレーキの効きが悪くなってきた。
ブレーキのゴムが磨り減っているのだろうと簡単に予想できたが、交換するのも面倒臭い。また悪い癖で騙し騙し使ってきた(←危険)。
ある日、自転車のタイヤが派手な音を立ててパンクしてしまった。
簡単なパンクなら自力で直してきたが、派手な音を立てたのは初めて。これはもう駄目だろうとタイヤごと交換してもらおうと自転車屋に持っていくことにした。
そのついでにブレーキ用シューも交換してもらおうと考えていたのだ。
ところが。
自転車屋は私の自転車を一瞥するなり「これはまずいですね…」と言い放った。
タイヤの交換はいざ知らず、ブレーキに関してはブレーキのゴムの問題ではなく、ブレーキレバーがそもそもイカれており大変危険な状態なのだとか。
ブレーキ関連の部品を全て(+ギアの部品)取り外し、ブレーキのワイヤーから何やら全て交換しなければならない。
前後のタイヤとブレーキ回り全て修理すると、27,000円~30,000円という見積もりを提示された。
予想外の金額に激しく狼狽した。
10年乗り続けた愛車ではあるが、いくらなんでも3まんえんとは…。新車が1台購入できる金額ではないか。
ブレーキは保安部品であるため、ブレーキ用ゴムだけ交換してもらう交渉は不調に終わり、結局前後のタイヤだけ交換してもらうだけ(*)にしたのだった。
(*)返ってきた自転車に乗ってみたらブレーキワイヤーの調整もしてくれていたようで、ブレーキの効きが少し良くなっていました。ありがとう。サイクルベースあさひ。
インターネットで調べてみるとブレーキレバーも自分で交換出来そうだったので、試しにやってみました。
ブレーキのどこが壊れているのか
自転車屋から言われたブレーキ自体が壊れているとは、どういうことなのか。
これがブレーキをかける度にくり返される。
つまるところワイヤーを固定する金具はネジになっているのだが、ブレーキレバーのネジ穴が切れてしまっているのだった。そのため
金具が外れてしまう方のブレーキ(後輪)は、全く効かなくなっており前輪ブレーキだけで止まっている状態だったのだ。
ブレーキレバーを交換する
ホームセンターにはブレーキレバーですら何種類が用意されており、写真の商品はパッケージに”ATB車などに最適”と書かれていたが、ATB車が何を指すのか よくわからない(*)。
(*)教えて!gooを読んでもイマイチ。
銀色の金具がついていたのが購入の決め手。握りがプラスチックのヤツと金属のヤツがあったが奮発して金属製のものを購入。お値段2,400円前後。
使う工具は六角レンチ(ドライバーもあれば安心)でOK。100円ショップで揃います。
工程その1:ブレーキレバーのつき方を観察する(左ハンドル)
ブレーキレバーがどんな風についているか観察しておきます。
工程その2:グリップを外す
グリップはただはまっているだけなので、グリグリ回しながら引き抜けます。
工程その3:ブレーキレバーを外す
ブレーキレバーはナットで止まっているだけの簡単な構造なので、六角レンチでネジを緩めれば外れます。
ワイヤーもブレーキレバーから外します。
(*)この自転車は金具が緩いので簡単に外れましたが、本当はブレーキワイヤーがかなり張ってあるので簡単に外れません(工程その5)
工程その4:新しいブレーキレバーを取りつける
購入したブレーキレバーを取り付けます。
ここまで何の苦労もなく作業を進められています。想像していたのより簡単です。
工程その5:ブレーキレバーにワイヤーを取りつけ……られない
ブレーキワイヤーをブレーキレバーの金具に引っ掛けます。
ワイヤーは終端が金属球のようなもので留められており、ブレーキレバーの金具に終端部分を引っ掛ける構造になっています。
慣れなかったので、どう引っ掛けてよいか戸惑ったので、外す前の写真を撮っておくと安心です。
ところがワイヤーはレバーに引っかかったものの……。
どう頑張ってもワイヤーの長さが足りず、うまくはまりません。
バックトゥザフューチャーで時計台の避雷針につないだコードをつなげようと思ったら足りなかったシーンが思い浮かびます。
ブレーキはレバーを握るとワイヤーが引っ張られて、その分だけブレーキシューが動き車輪に接触する構造になっているため、そもそもワイヤーに余裕などないのです。
慣れない作業のため、ここから四苦八苦。
工程その6:ブレーキワイヤーを緩める
後輪のブレーキシューとワイヤーが固定されているネジを緩めて、ワイヤーを少し緩める必要があります。
工程その7:今度こそブレーキレバーにワイヤーを取りつけ
ブレーキワイヤーが動くようになりましたので、ハンドル側に少し引っ張ってワイヤーに余裕を作り、今度こそレバーに引っ掛けます。
工程その8:最後にワイヤーを車輪側に引き戻しブレーキを調整する
まぁ…これが一番面倒臭かった。
引っ張りすぎるとシューが車輪に接触したままになって常にブレーキがかかった状態になっているし、緩めるとブレーキが全然かからないし、
結構繊細なつくりになっているものだと。ここの調整に四苦八苦。
工程その9:右ハンドル側のブレーキレバーも交換する
右ハンドル側のブレーキレバーも基本の構造は同じなのですが、唯一違うのは変速機がついている所です。
変速機は裏側に小さい六角ネジで固定されているので、このネジを緩めれば外れます。
ネットのどこかの情報に変速機はかなり繊細な調整が必要なパーツなので要注意との情報を見かけたので、極力いじらないことにします。触らぬ神に祟りなし。
後は工程その2~その8まで同じ手順でできます。前輪の方がブレーキワイヤーが短くて少し調整しやすい印象でした。
変速機→ブレーキレバー→グリップと取り付け、ネジで留めればOKです。
そして完成!
最後に変速機が回ってギアが変わるか確認。前輪ブレーキだけ後輪ブレーキだけかかるか最終確認をして完成です。
ブレーキレバーの交換は、素人にも出来ると言えば出来る。簡単かと言われれば、多少は面倒臭い作業でした(特にブレーキの調整)
部品を交換しながらふと思うのです。
世の中では電動アシスト付き自転車を見かけます。こっちが坂道をあくせく上っている側をスイーッと抜かしていく自転車を見ると羨ましくなります。
電動アシスト欲しいなぁ…と思って調べてみると、10万円以上という結構なお値段。
そして自転車も長年乗っていれば、当然ブレーキが壊れたり、パンクしたりとあちこちに不具合が起きるだろう。
そんなときに世の中の人は、高い修理代を払って自転車屋で直してもらうのでしょうか。それとも新しい自転車に買い替えるのでしょうか。
……というか、世の中そんなに金持ちが多いのか。
不思議です。
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