友よ、ありがとう

2009-02-28 (土)
- 或る日常の風景

車を廃車にすることにした。
スバル「vivio ビストロ」。
古風なデザインなのに、かと言ってダサくないデザインがお気に入りだった。

軽自動車なのに出来うる限り広くスペースを取った運転席。狭さを感じなかった。
何よりのお気に入りはマニュアル車だったこと。小気味よい走りが大好きだった。

スバル vivio マニュアル fig.車を動かす楽しみ~マニュアル

けれどもう寿命。
いつしかオイルが漏れはじめ、車検のときに同じ名字の自動車工場に直してもらったはずなのに、オイル漏れが止まらない。
オイルと言ってもパワステのオイルだったので、所詮ハンドルが重ステになるだけ。騙し騙し使ってきた。

そのうち少し距離を走ってエンジンが暖まるとニュートラル中にエンストするようになった。エコ自動車の先走りである。あまりに酷いときはニュートラル中にエンジンをふかしまくった(※1)。

(※1)ふかしまくった……少なくとも走行中はエンストしなかったので、アクセルを踏んでおけばエンストしないんじゃないかと考えた。

スバル vivio fig.スバル vivio

さらにエンジン音が変になってきた。
どう聞いても安定した音ではなく、ある時は今にも止まりそうなぐらい弱々しくなったり、また元に戻ったり。息も絶え絶えといった例えがしっくりくるか。

雨の日や湿気が多い日が特に酷かった。加速中に突然力が抜けることが頻発。アクセルを踏んでも動力が素直に伝わらない。何か途中でモノが詰まったような感じになるようになった。ある大雨の日。誤って道路にたまった水たまりに突っ込んだときは2速以上にギアを上げると途端にエンスト。1速のみで家まで帰ってきたこともあった。

晴れの日は比較的調子よく走れていたが、そのうちにこの"息絶え絶え"現象が乾燥した日にまで発生するようになった。この段階になって次の車検は通さずに愛車と別れる決心をした。

思えばこのvivioとの出会いも偶然だった。
親から譲り受けた先代ミニカが大雨の日にエンジンがかからなくなり(※2)死亡。

(※2)かからなくなり……電気系統の故障とか。決して車クラッシャーではありません。

さて次の車をどうするかと思ったときに、偶然にも親戚が車を買い替えるという話を聞いた。それでオートマチックの普通自動車とマニュアルの軽自動車のどちらが良いか?話しはトントン拍子に進み、今のvivioを譲り受けた(※3)のだった。

(※3)譲り受けた……運転歴10年以上の中で車両本体価格に金を出したことはない

ミニカのときはそんなに愛着はわかなかったものの、vivioは一目見てたちまち気に入った。
それから晴れの日も雨の日も毎日のようにつき合ってくれた。いわば親友のようなもの。まだまだ乗れるだろうと考えていたものの、車体の製造は平成8年。やはり寿命なのかもしれない。

調子が悪くなってから もっぱら家と最寄り駅までの往復専用となったが、以前は従兄弟の住む岡崎までいったことがあった。いつにもなく高速で走り回って帰宅したらエンジンがスポーツカーなみの爆音を撒き散らすようになった。
ついに潜在性能が開花したのか。などと感心していたら、なんのことはないマフラーが腐っていただけだった。

ある日、ディーラーから葉書が届いた。
親戚から車を譲り受けたという事情もあり、ディーラーの場所すら知らなかった。しかるべき手続きを踏んでいれば、メーカーは車の所有者を把握している仕組みに驚いた。

ところで葉書の内容は……

リコールのお知らせ fig.リコールのお知らせ(2004.11.28)

まさか自分の車がリコール対象になったとは。数日後に初めてディーラーに訪れた。
修理の間ご丁寧にもテーブルでコーヒーなど出されたが、どうにも落ち着かなくてモジモジしていた。

ある休日のこと。
親が「あんた、車どうしたの?」と聞いてきた。「なにが」聞き返すと「ドアが凹んでいるわよ」「は?」
慌てて見てみると

当て逃げされた fig.ボコボコ(怒)(2007.10.22)

無惨にもドアが凹んでいた。数日前はなんともなかったのに……。つまり当て逃げされたのだ。
どう考えても隣町のプールに泳ぎに行った際に駐車場でぶつけられたとしか思えない。

例え古い車だろうが、大切な車が傷つけられれば腹が立つ。ヤツ(犯人)の車には塗料がついているはず、地獄の果てまで捜し出して謝罪と賠償を請求をしてやりたいぐらいだ。

この日は一日中やり場のない怒りに打ち震えていた。

……色々な思い出。
車のことはいまだにサッパリ判らないけれど、オーナーとしての喜びと自覚をこの車から学んだんだ。
エンジンオイルも3~4ヶ月に1回は交換するようになったのもこの車から。内装の充実化のため真冬の中凍えながら(※4)、CDチェンジャと車内スピーカーをつけたのもこの車。初めてタイヤを買い換えたのもこの車。

(※4)凍えながら……私はただ見ていただけですが。感謝です>S本氏

雨の日も風の日も雪の日も、車がないと生活にすら支障をきたす関東の辺境で、常にベストの走りを提供してくれたこの車は、ただの車というより一人の"友"と言うべき存在になっていた。

走行距離 70216km。

7万km fig.7万km達成(2009.02.02)

ラスト1週間は本当に調子がよかった。もっとも不安定な状況にこちらが慣れたという噂もあるが。
まだまだ走れそうな気もする。だけどこの辺が潮時かもしれぬ。

この1週間は雨やら雪やらでずっと天気が悪かった。しかし昨日は午前中だけ、奇跡的に天候が回復した。最後に洗車して荷物を取り出した。そして記念撮影。

今日。自動車整備工場の親父さんが引き取りに来た。
「なに、どうしたの。いらなくなっちゃったの?」
親父さんに酷いこと(※5)を聞かれた。

(※5)酷いこと……近所でつき合いも長いのでこういう話ができる。田舎ですから。

車の調子が悪いこと、車検を通してもあと2年は厳しいかもしれないことを話した。親父さんも「それだったら修理できますよ」と言ってくれるかもしれない。

親父さんは黙って聞いていた。そして、
「わかりました。廃車にしておきますわ」

工工エエエエエ(´Д`)エエエエエ工工、だめなのかよ。

最後は呆気なかった。
親父さんに引き取られてゆく愛車の後ろ姿を見送った。
牧場で愛情を込めて育てた馬や豚が引き取られてゆくトラックを見送る場面がある。あの時、子供たちが泣いて見送る気持ちが理解できた。

13年間お疲れさまでした。
友よ、ありがとう。

スバルvivio fig.ありがとう

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